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ファンド・オブ・ファンズの仕組みを徹底解説!高い手数料に見合うメリットはあるのか?

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ファンド・オブ・ファンズの仕組みを徹底解説!高い手数料に見合うメリットはあるのか?

ファンド・オブ・ファンズの仕組みを徹底解説!高い手数料に見合うメリットはあるのか?

執筆者:

公開:

2023.04.02

更新:

2026.04.07

基礎知識ポートフォリオ運用アクティブファンド

ファンド・オブ・ファンズ(Fund of Funds/FoFs)とは、株式や債券に直接投資するのではなく、複数の投資信託(ファンド)を投資対象とする投資信託のことです。1本購入するだけで、世界中のさまざまな資産・運用会社・運用スタイルに分散投資できる仕組みとして、つみたてNISAや確定拠出年金(iDeCo・企業型DC)の運用先としても広く採用されています。

一方で、「信託報酬が二重にかかる」「中身が見えにくい」といった指摘があるのも事実です。本記事では、ファンド・オブ・ファンズの仕組みから種類・メリット・デメリット・選び方までを、初心者の方にも分かりやすく解説します。

サクッとわかる!簡単要約

この記事では、ファンド・オブ・ファンズ(FoFs)の基本的な仕組みから、ファミリーファンド方式との違い、4つの種類(バランス型・マルチマネージャー型・ターゲットイヤー型・ヘッジファンド・オブ・ファンズ)、具体的な商品例、メリット・デメリット、実質コストの確認方法、そして自分に向いているかの判断基準と選び方のポイントまでを体系的に解説しています。読み終えるころには、ファンド・オブ・ファンズが自分の資産運用に適した商品かを判断でき、目論見書で実質コストや組入れファンドをチェックしながら、自信を持って商品を比較・選定できるようになります。

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目次

ファンド・オブ・ファンズの仕組み

ファミリーファンド方式との違い

ファンド・オブ・ファンズの主な種類

① バランス型(マルチアセット型)

② マルチマネージャー型

③ ターゲットイヤー型/ライフサイクル型

④ ヘッジファンド・オブ・ファンズ

ファンド・オブ・ファンズのメリット

① 1本で高い分散投資効果が得られる

② 運用のプロが選んだ「ベストミックス」を享受できる

③ ファンドマネージャー個人へのリスクをヘッジできる

④ 個人ではアクセスしづらいファンドにも投資できる

⑤ 確定拠出年金との相性が良い

ファンド・オブ・ファンズのデメリット

① 信託報酬が実質的に二重にかかる

② 投資先の詳細を把握しにくい

③ 基準価額の反映にタイムラグが生じやすい

④ 運用方針の重複が起きやすい

ファンド・オブ・ファンズが向いている人・向いていない人

ファンド・オブ・ファンズが向いている人

ファンド・オブ・ファンズが向いていない人

ファンド・オブ・ファンズを選ぶときの3つのポイント

実質コスト(トータルコスト)の確認方法

ファンド・オブ・ファンズの仕組み

通常の投資信託は、投資家から集めた資金を運用会社が直接、株式や債券などに投資します。これに対してファンド・オブ・ファンズは、集めた資金で他の投資信託(子ファンド)を複数購入するという二段構造をとります。

ファンドオブファンズ

イメージとしては、優れた料理人(各ファンドの運用者)が作った料理を、料理長(ファンド・オブ・ファンズの運用者)が組み合わせて「おまかせコース」に仕立てるようなものです。投資家はコースを1つ選ぶだけで、複数の料理人による多彩な料理(=多様な資産・運用スタイル)を一度に味わえます。

ファミリーファンド方式との違い

ファンド・オブ・ファンズと混同されやすいのが「ファミリーファンド方式」です。両者はどちらも複数のファンドを介する構造ですが、目的とコスト構造が異なります。

項目ファンド・オブ・ファンズファミリーファンド方式
投資対象既存の複数の投資信託自社グループ内の「マザーファンド」1本(または複数)
運用会社異なる運用会社のファンドを組み合わせ可能同一運用会社内で完結することが一般的
コスト子ファンド側の信託報酬も実質的に負担二重コストが発生しにくい
主な目的運用者・運用スタイルの分散運用効率化(複数ファンドを1本に集約して運用)

「複数の運用会社の知見を活用したい」場合はファンド・オブ・ファンズ、「コストを抑えつつ効率運用したい」場合はファミリーファンド方式が向いている、と理解しておくとよいでしょう。

ファンド・オブ・ファンズの主な種類

ファンド・オブ・ファンズはひとくくりにされがちですが、運用目的に応じて大きく4つに分類できます。

① バランス型(マルチアセット型)

国内外の株式・債券・REIT などのアセットクラスごとに投資信託を組み合わせ、分散投資効果を高めるタイプ。代表例はセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドです。

② マルチマネージャー型

同じ資産クラス(例:日本株)の中で、運用スタイルが異なる複数のファンドマネージャーを組み合わせるタイプ。特定マネージャー個人への依存リスクを低減できます。代表例はファンド・オブ・オールスター・ファンズです。

③ ターゲットイヤー型/ライフサイクル型

退職時期など目標年に向けて、若いうちは株式比率を高め、年齢とともに債券比率を高めていくタイプ。米国の確定拠出年金(401k)の標準的な受け皿商品となっており、日本でもiDeCo・企業型DCで多く採用されています。

④ ヘッジファンド・オブ・ファンズ

複数のヘッジファンドに分散投資するタイプ。最低投資額が高いヘッジファンドに、相対的に少額からアクセスできる点が特徴で、主に機関投資家や富裕層向けに提供されます。

ファンド・オブ・ファンズのメリット

① 1本で高い分散投資効果が得られる

複数の投資信託を組み合わせる構造のため、銘柄レベルだけでなく「資産・地域・運用会社・運用スタイル」といった複数の軸で分散できます。オーダーメイドで分散投資を行うファンドラップやSMAと比べ、少額から同等の分散効果を得られる点が大きな魅力です。

② 運用のプロが選んだ「ベストミックス」を享受できる

それぞれの運用会社が得意とする分野のファンドを、ファンド・オブ・ファンズの運用者(ゲートキーパーと呼ばれます)が選定・配分します。投資家は個別ファンドの目利きをせずとも、専門家による組み合わせの恩恵を受けられます。

③ ファンドマネージャー個人へのリスクをヘッジできる

特定のスター運用者1人に依存するファンドは、その人物が退任した際にパフォーマンスが大きく変動するリスクがあります。マルチマネージャー型のFoFsならこのリスクを構造的に軽減できます。

④ 個人ではアクセスしづらいファンドにも投資できる

最低投資額の高いヘッジファンドや機関投資家向けファンドにも、ファンド・オブ・ファンズを通じて間接的にアクセスできるケースがあります。

⑤ 確定拠出年金との相性が良い

ターゲットイヤー型のFoFsは、年齢に応じて自動的にリスク資産比率を調整してくれるため、長期の年金運用に適しています。iDeCoや企業型DCのデフォルト商品として採用されることも増えています。

ファンド・オブ・ファンズのデメリット

① 信託報酬が実質的に二重にかかる

ファンド・オブ・ファンズ自体の信託報酬に加え、投資先である子ファンドの信託報酬も間接的に負担します。そのため、同じ運用対象のインデックスファンドと比較すると、トータルコストが高くなる傾向があります。コスト感覚は商品選びで非常に重要なので、必ず後述の「実質コスト」を確認してください。

② 投資先の詳細を把握しにくい

複数のファンドを介するため、最終的にどの銘柄にどの程度投資されているかが見えにくくなります。透明性を重視する投資家にとってはデメリットとなり得ます。

③ 基準価額の反映にタイムラグが生じやすい

子ファンドの基準価額が確定してから、親ファンドの基準価額が算出されるため、通常の投資信託よりも基準価額の反映が1営業日程度遅れることがあります。

④ 運用方針の重複が起きやすい

組み入れる子ファンド同士で投資対象が重複していると、「分散しているつもりで実は集中投資になっていた」というケースもあり得ます。

ファンド・オブ・ファンズが向いている人・向いていない人

ファンド・オブ・ファンズは万能な商品ではなく、投資スタイルや目的によって向き不向きがはっきり分かれます。ここでは、どのような方に適しているか/適していないかを整理します。

ファンド・オブ・ファンズが向いている人

まずは、ファンド・オブ・ファンズの仕組みがメリットとして働きやすいタイプの方を見ていきましょう。

ファンド・オブ・ファンズが向いている人

  1. 1本で世界中に分散投資したい初心者の方
  2. 商品選定に時間をかけたくない方
  3. iDeCo・企業型DCで長期運用を行いたい方
  4. ファンドラップに興味はあるが、まとまった資金がない方

これらに共通するのは、「自分で細かく銘柄を選ぶよりも、専門家による組み合わせをまとめて活用したい」というニーズです。とくに長期・積立・分散を前提とした資産形成を行いたい方にとっては、1本で完結する手軽さと分散効果のバランスが大きな魅力となります。

ファンド・オブ・ファンズが向いていない人

一方で、以下に当てはまる方にはファンド・オブ・ファンズ以外の選択肢が適しているケースが多いといえます。

ファンド・オブ・ファンズが向いていない人

  1. 信託報酬を極力抑えたい方(低コストインデックスファンドが優位)
  2. 投資先の中身を細かく把握したい方
  3. 自分でアセットアロケーションを組みたい方

これらの方は、ファンド・オブ・ファンズ特有の「二重コスト」や「中身の見えにくさ」がデメリットとして強く表れがちです。低コストのインデックスファンドを自分で組み合わせる、あるいはETFを活用するなど、よりコスト効率の高い方法を検討するとよいでしょう。

ファンド・オブ・ファンズを選ぶときの3つのポイント

ファンド・オブ・ファンズは商品ごとに運用方針もコストも大きく異なります。購入前に最低限チェックしておきたいのが次の3点です。

商品選びでチェックすべき3つのポイント

  1. 実質コストを確認する:目論見書の「実質的に負担する信託報酬」をチェックする。
  2. 運用方針と組入れファンドを確認する:子ファンドが何に投資しているか、重複がないかを確認する。
  3. 過去の運用実績と純資産総額を確認する:純資産が安定的に増加しているか、運用が継続できる規模かを確認する。

特に重要なのが1つ目の「実質コスト」です。表面の信託報酬だけを見て選ぶと、子ファンド側のコストを見落とし、想定よりリターンが目減りしてしまうことがあります。また、運用方針が似た子ファンドばかりが組み入れられていないか、純資産総額が安定的に積み上がっているかも、長期保有を前提とするうえで欠かせない確認ポイントです。

実質コスト(トータルコスト)の確認方法

ファンド・オブ・ファンズを選ぶ際に最も重要なのが「実質コスト」の把握です。目論見書(交付目論見書)の「ファンドの費用」欄には、ファンド本体の信託報酬だけでなく、**投資対象とする子ファンドの信託報酬を加味した「実質的に負担する信託報酬」**が記載されています。商品比較の際は、表面の信託報酬ではなく必ずこの実質コストを基準にしましょう。

投資信託のコストについては、以下の記事をご参照ください。

この記事のまとめ

ファンド・オブ・ファンズは、複数の投資信託をまとめて保有することで、1本でも世界中の資産・運用会社・運用スタイルに分散投資できる利便性の高い商品です。専門家による組み合わせの恩恵を少額から享受できる一方、信託報酬が実質的に二重にかかることや、投資先の中身が見えにくいといった注意点もあります。

まずは気になるファンド・オブ・ファンズの交付目論見書をダウンロードし、実質コストと運用方針をチェックするところから始めてみましょう。判断に迷う場合は、中立的な立場のファイナンシャルアドバイザーに相談することで、自分に最適な商品選びがよりスムーズになります。

mitsuki-shibata
柴田充輝

金融系ライター

厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1,000記事以上の執筆実績あり。

厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1,000記事以上の執筆実績あり。

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国際分散投資

国際分散投資とは、投資対象を日本国内だけでなく、複数の国や地域に広げることでリスクを分散し、より安定した資産運用を目指す投資手法のことです。たとえば、先進国の株式、新興国の債券、世界各地の不動産ファンドなどに資金を分けて投資することで、ある一つの国の経済状況や政治リスクが全体の資産に与える影響を抑えることができます。 また、通貨や市場の動きが異なる国々に投資することで、経済サイクルの違いを利用したリターンの平準化も期待できます。長期的に安定した資産形成を目指すうえで、国際分散投資はとても有効な戦略とされていますが、為替変動や各国の制度・税制の違いにも注意が必要です。

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